バイクの事故は大怪我に繋がりやすいため、日頃のメンテナンスは欠かせません。中でもブレーキパッドは特に重要なパーツで、ブレーキの効きが悪くなっていることに気づかず事故を起こしてしまうという事例も後を絶ちません。しかし、ブレーキパッドは残量の確認などが目視で行えるため、バイクのメンテナンスの時にブレーキパッドのチェックも行うようにすれば事故を未然に防ぐことは難しくないでしょう。ブレーキパッドの寿命はおおよそ5千kmから1万kmほどですが、バイクの種類や乗り方にもよってブレもあるので、やはり期間よりも目視での確認が確実です。
まずドラムブレーキの場合は、ブレーキペダルをいっぱいに押した状態でホイール中央にある矢印と三角の刻印が一致するようであれば早急な交換が必要です。一致しないのであればまだ安全と言えますが、近づき具合によっては早めの交換がおすすめです。次にディスクブレーキの場合はブレーキキャリパーを覗けばパッドを直接目視できるので、どのくらい厚みが残っているかで交換時期を見極めると良いでしょう。おおよそ3mm程度になればもう交換時期が来ていると言えます。また、バイクから金属同士を擦るような音がしている場合はパッドが磨り減ってなくなってしまっている可能性が高いので、パッドの状態を確認し、早急に交換しましょう。
ブレーキの交換はパッド費用に工賃を含めてもおよそ5000円前後に収まることが多いようです。ただし、交換が遅れてパーツが破損してしまっている場合は一気に3万から4万円ほどかかる可能性があり、出費が何倍にも膨れ上がってしまうので注意する必要があります。ブレーキパッドはこまめに確認し、少し早めに交換するよう心がけましょう。
大型バイクのレバーを調整するコツ
ハンドル部分に備え付けられているレバーのポジションは大型バイクの操作性を大きく左右する大事なポイントの一つです。
一口にレバーと言っても大きくクラッチとブレーキの2種類に分類されていて、それぞれ最適なポジションが異なります。クラッチを調整する時に意識すべき点が握り幅です。市販されているバイクは平均サイズで設計されているため、手が小さかったり指が短かったりする人は購入時の状態で握り難いと感じるケースも少なくありません。その場合、親指を除く4本の指を添えて小指以外の3本の第一関節にレバーが触れ位置にセットすると自然な形で握れるようになります。
クラッチの調整は遊びも重要です。クラッチの遊びとは握った時に軽く感じる部分のことで、少なくなるほど操作がしづらくなると言われています。遊びが少なくワイヤーに引っ張られている状態のままだと負荷によって切れてしまうこともあるので、10mmから15mmを目安に遊びを作るのがコツです。
ブレーキレバーは根元のダイヤルを回すことで簡単に調整できます。ダイヤルには1から4までの数字が記載されていて、数字が大きくなるほどグリップに近づいていく仕組みです。見た目にはそれほど変化はありませんが、1つ数字が変更されるだけで握りやすさが違ってきます。最小から最大といった極端な変更をせずに、1段階ずつ変えながら確かめるのが基本です。なお、調整をしながらレバーを握る時は、素手だけで行うのではなく、グローブをはめた状態でのチェックを忘れてはいけません。指の太さは握る時の感覚に影響します。冬場の寒さ対策で身に付ける厚手の生地を使ったグローブは素手よりも二回り近く指が太くなるため、バランスを考えて調整しなくてはいけません。